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さて 今回は 以前のブログに続き、
私の切らない目の下のくま・目の下のたるみ治療の2回目です。
今回は 目の下のたるみ もしくは 目の下のくまとたるみが混在している状態の成因と
それらの治療法について 詳しく お話しいたします。
前回の冒頭の繰り返しになりますが
目の下のくま・たるみを 治すためには
目の下のくま・たるみがどのようにして出来るのかを知り
それではじめて治療が出来ると言えます。
確かに お若い方でも目のクマ・たるみに悩まれている方は多く
20代の方でも 毎日のように私のクリニックに訪れ
治療をさせていただいております。
ただ やはり30代40代になり
「ここ数年で 急に目の下が気になり出しました」
と御来院される方はさらに多いです
30、40そして 50代になって 気になると言うことは
やはり 目の下のくま・たるみには
加齢 つまり 歳を重ねる エイジングが
関与しているということです。
歳を重ねることで どのような変化が
お顔に現れるかを正しく知り
その変化を 逆戻しすることができれば
そ
の人を その人らしく 自然に若返らせる
アンチエイジングとなるはずです。
血流の問題や色素沈着を除けば
目の下のくま・目の下のたるみは
目の下のふくらみと更にその下の凹みラインが
その主要因と考えられます。
判りやすく言うと
ふくらみ → たるみ
凹みライン → クマ
の要因と言えるのです。
目の下のくま、目のくまで悩まれる患者様の原因が この凹みラインであれば、
前回のブログでご説明したようにレディエッセのホホへのお注射(目の下ではありません!)で、
症状が改善されるのです。
ただ 目の下の凹み、ホホの内側の凹みを盛り上げるだけでは、
目の下がスッキリ出来ないこの写真のような方、
つまり 目の下にふくらみがある方の場合は、私の切らない目の下のたるみ取り(TCB)を また、目の下のたるみとくまが混在している方は、切らない目の下のたるみ取り(TCB)と今回ご紹介したレディエッセ注入を併せたTCB-Rという治療が、その悩みを解決できることになるのです。
1) 目の下のふくらみの成因
基本的に下図のように 目の下の眼輪筋(筋肉)と皮膚が裏側から
眼球の下にある脂肪に押されて出来ていると考えて良いです。
一つには、脂肪や眼球を収めている眼窩(がんか)という空間の前面を覆っている
膜の強度が生まれつき弱かったり、年齢と共に弱くなってくると、
脂肪が筋肉や皮膚を押す圧力が高くなり、
目の下のふくらみ(たるみ)は大きくなってくると言えます。
また眼輪筋や皮膚自体の加齢に伴う弾力性の低下も、
ふくらみ増加の要因になります。
また眼球をつり上げている靱帯(スジ)が年齢と共に緩み、
眼球がわずかに下がってくることで目の下の脂肪が前に押し出されることも
目の下のふくらみが加齢と共に増す要素として考えてよいと思います
(因みにこれに伴い目の上が凹んでくる方もおられます。)
ここで注意していただきたいことは、患者様の中にはしばしば
「歳をとると、脂肪が増えて、目の下が膨らんでくる」といった
誤った考えをもたれている方が多くいらっしゃいます。
歳を重ねても、目の下の脂肪が、まるで腫瘍のように増大して、
盛りあがることはけっして無いのです。
2) 目の下のふくらみの治療
上で説明した目の下のふくらみ(たるみ)を皮膚には傷を作らず治療するのが、
私の「切らない目の下のたるみ取り・自己再生TCB」です。
DR 近藤オリジナル 切らない目の下のクマ・たるみ取り・自己再生TCBは
全国から 目の下のお悩みでご来院いただく患者様に
私が ほぼ毎日行っている当院の代表的治療です。
20007年からの私が行うTCB症例数は既に3000例を超えました。
これだけ数ある美容外科 医師の中から当院 および 私に信頼を寄せ
ご縁をいただくことに感謝すると共に その責任の重さを日々感じ
お一人お一人 丁寧かつ着実な治療を心がけ
私は勿論 スタッフ一同 精進させていただいております。
私の「切らない目の下のたるみ取り 自己再生TCB」は
手術顕微鏡と脳神経外科専門道具を用い、
下まぶたの裏の赤目部分(結膜)に3ミリほどの小孔から必要かつ最小限の脂肪を丁寧に減量し、
それまで脂肪に押され伸びていた皮膚や筋肉を楽にさせ、
自らの治癒力、再生力によって引き締める治療です。
(正確には 経結膜下眼瞼形成術:Trans Cojunctive Brephaloplastyと呼びます)
***TCB 手術の実際***
治療時間は片眼10分ほど両眼で20~30分以内です。
手術は終始目を閉じた状態で行えます。
痛みを効果的に感じさせなくする安心リラックス笑気ガズと、
新生児用の極細針を用いて行う局所麻酔で、
ほとんど痛みを感じませんので御安心ください。
私の治療をお受けになった100%の患者様が
「思っていたのとは全然違って、まったく痛くありませんでした」と治療後おっしゃいます。
眼球自体を触る手術ではありませんので、視力には一切関係せず、
レーシックをされた方、これからかお考えに方でも、全く問題なく施術が出来ます。
後に改めて説明いたしますが、私のTCBは「脱脂」という概念では行っておりません。
ですから脂肪を悪者にして、あたかも腫瘍のようにガッポリ取り除き、
目の下を凹ませてしまう治療ではないのです。
必要かつ最小限の脂肪を丁寧に減量し、
それまで脂肪に押され伸びていた皮膚や筋肉を楽にさせ、
自らの治癒力、再生力によって引き締める自己再生治療と考えているのです。
手術直後は、下写真のように、傷は勿論出来ませんし、内出血もまず生じません。
麻酔はすぐ覚めますので、すぐお帰りになれます。
お化粧は直後から、コンタクト(ソフト)は2,3日後から可能です。
シャワー・洗顔も当日から可能です。
なお、結膜に設けた小孔は、糸で縫うことをしなくても、自然の治癒力により1週間前後でくっついて閉じてしまいます。ですから抜糸の手間もありません。
術後経過ですが、帰宅後くらいから、目の下が幾分腫れて参ります。
少し遅れて内出血が出る方もおられますが、
仮に出たとしても紫で目の周りがパンパンに腫れるといったものでは無く、
点状にうすく出る程度です。腫れ、内出血は2,3日後をピークに急速に落ち着き
4,5日後には判らなくなります。下記モニターレポートをご覧ください。
注)上記患者様のレポートは 表現のオリジナリティーを尊重するため 原文そのままを掲示させていただいておりますが、文章のなかの「膿」というものは 誤りで、これは手術時に、中に貯まった「血液」の誤りです。御了承下さい。
私が結膜に設けた小さな孔を縫わない理由
糸は吸収されるものであっても、やはり異物ですから感染症・炎症の原因になり得ます。
また、手術自体は眼球を触りませんが、糸を残すことで眼球に擦れ、傷つける可能性があります。
そして一番の理由は、
縫うことで傷を早期に閉じてしまうと、手術時に内部に貯まった血液や麻酔液が、
外に出ることなく閉じ込められてしまいます。
血液や麻酔液は、そのままでもいずれ吸収されるものですが、
せっかく脂肪を減らしても、麻酔液や血液が脂肪に替わりにある期間残ると、
皮膚を引き締める効果が弱まると考えられるのです。
すこしでも早く、目の下の皮膚、筋肉の負担を減らす意味でも、
麻酔液や血液が外に排出されたほうが良いわけです。
ですから、手術後1週間、つまり傷が自然に閉じるまでは、
患部に貯まった血液や麻酔が、涙と一緒に出るため、
テッシュで涙を拭うと、やや桃色になっている場合があります
掲載したモニター様の術後経過のように、なかには一旦仮に閉じた傷が、
笑ったり 力んだ途端に、再度開き、すこし多めに血糊のようなものが出る場合があります。
これは、どこかで新しく出血しているのではなく、
あくまでも貯まっていた血液が最後に排出され、
完全に傷が閉じる良好な前触れ(サイン)のようなものとお考えください。
ですから、テッシュなどで拭いていただければ、
それで止まってしまいますので心配は要りません
(私の治療を以前受けられた方で、
同じような体験をブログに記しておられる方がおられますが、
これはまったく正常で順調な経過であり、
その患者様への事前の説明が不足していたことで
患者様が慌ててしまった経緯がございます。)
患者様の悩みが、目の下の脂肪のみが原因である
ふくらみ=「真のふくらみ」である場合、
このTCB手術のみで、下のモニター様のように悩みが解決できます。
しかし 実際には、目の下のたるみ・くまに悩まれる患者様が
TCB手術のみで、悩みが解決できるケースは実は少ないのです。
その理由は、患者様が悩まれているふくらみは
真のふくらみの下に凹みラインが合併することで、
よりふくらみの程度が強調された
「見かけのふくらみ」であることが、とても多いということなのです。
3) 目の下のふくらみと凹みラインが混合した状態
目の下のたるみ・くまに悩まれる方で、最も多いのが、実はこの混合パターンです。
それは一つ前のブログでご説明したように、
どんな方でも人は加齢によってお顔の皮膚の弾力性が衰え、下垂してきます。
特にホホの内側(ミッドチーク)のお肉が下がってくると、
皮膚と深部の筋肉や骨をつなぎ止めている
目の下の骨に沿って走るスジとホホを斜めに走るスジ(眼窩縁靱帯、頬骨靱帯)が目立ってきます。
これがふくらみの下の凹みラインです。
この凹みラインはホホのお肉の下垂につれてどんどん深くなって行くのです。
解りやすく一例を挙げてご説明しましょう。
35歳 女性:
もともと若い時から多少目の下が腫れぼったい感じがあったが、
20代の頃は、気になるほどではなかった。30歳前後から目の下が疲れた感じになり、ここ一年で急に目の下のふくらみとクマがひどくなったと来院。
1) このような方は、20歳の頃から、ふくらみ自体は多少ある場合がほとんどです。
2) 30代になると、目の下の皮膚や眼輪筋の弾力性の低下などで、1,2割程度、
ふくらみ自体が多少は大きくなることはありますが、
実はそれ以上に、
ホホの内側のお肉が下垂して、膨らみの下に凹みラインが急激に出来てきます。
3) 実際のふくらみ(真のふくらみ)が50であっても、
その下に30の凹みラインができると「見かけのふくらみ」は50+30= 80 となり、
患者さんは急にふくらみが大きくなったと感じるわけです。
ですから もともとあまり気にならなかった目の下のたるみ・くまが、
急に気になってくることの原因はふくらみが大きくなることではなく、
ホホの内側のお肉が下垂することによる凹みラインが深くなることがメインのです。
言い換えると 多くの患者様が真のふくらみではなく、
凹みが強調する見かけのふくらみに悩んでいるのです。
4) 目の下のふくらみと凹みラインが混合した見かけのふくらみの治療法
この場合、ふくらみ治療のTCB手術と
ホホの下垂がもたらす凹みライン治療のレディエッセ(Radiesse)注入を併用する
TCB-R法を行うことになります。
患者様の立場からすれば、
当然手術であるTCBが治療メインイベントと身構えると思いますが、
見かけのふくらみの主因が
ホホの内側のお肉が下垂することによる凹みラインであることからすれば、
実はTCB-R法では、レディエッセ注入が治療の主役になるのです。
まずこの場合 患者様に「プッシュアップテスト」というテストを行います。これは人差し指で患者様のホホの内側を押し上げます。これにより、この方がお若い時のホホが下垂していない状態をシュミレーションするのです。
これだけでホホから目の下が自然で綺麗なカーブを描くならば、
この患者様の場合 ふくらみはあっても
それは凹みラインがもたらしていた「見かけのふくらみ」=「偽のふくらみ」なので、
この方はレディエッセ注入のみの治療で良いと判断できます。
一方、プッシュアップテストで、ホホを押し上げても、
目の下がぷっくり膨らんで段になってしまう場合は「真のふくらみ」が大きく、
凹みラインを押し上げるべくレディエッセ注入を行うだけでは、
目の下のくま・たるみはスッキリ出来ず、腫れぼったくなってしまいます。
これが混合タイプです。
この場合、まずTCB手術でふくらみを最適量減らし、
その後、レディエッセ注入でホホを盛り上げます。
ここで「TCB手術でふくらみを最適量減らし..」 と書きましたが、
この最適量の決定が非常に重要になります。
つまり、下図のように「見かけのふくらみ」に惑わされることなく、
これを「真のふくらみ」と「凹みライン」が合わさったものとして正確に捉え、
その上で、一人一人の患者様のお顔が、綺麗に、素敵に若くなるバランスを計画するのです。
真のふくらみが50、凹みが30としましょう。
先ほど述べたように この凹みラインの存在を考慮しないと
見かけのふくらみは50+30=80 となります。
もし、医師も患者さんも、この見かけのふくらみにだまされて、
脱脂で脂肪を50+30=80取ってしまえば、目の下は凹んでしまいます。
これがよくネット上に書き込まれる「脱脂したら目の下が凹んでしまった」という
悲惨な現象が生じる理由なのです。
また、取りすぎないにしても、下図中央のように
脂肪を減らすTCBのみでは膨らみの下の凹みラインは解決できず、
クマっぽい疲れた感じは無くなりません。
また下図右端のように、目の下からホホを平らにすべく、真のふくらみをTCBのみですべて減らし、
その下の凹みラインをレディエッセで埋める方法も、取りすぎに比べれば良いのですが、
もともと患者様はある程度目の下が膨らんでいたわけですから、
お顔の感じが変わり、またふくらみのあった部位の皮膚にシワがよることになります。
それではどの程度の脂肪を減らすのでしょうか?
以下が 私の方法です。
プッシュアップテストでホホのお肉を持ち上げ、その方のお若かった時のホホのカーブをイメージして描き、それをさらに目の下まで延長し、その方の理想的なミッドチークから目の下につながる曲線を描くのです。
不要な脂肪、つまり減らすべき脂肪の最適量はその理想曲線からはみ出した部分です。私のTCBはこのはみ出した量の脂肪だけをトリミングするように減らす治療なのです。
ですから 真のふくらみが50だとすれば、
減らす脂肪は そのうちの20~25程度になります。
このシミユレーションに基づき、
切らない目の下のたるみ取りTCBにて最適量の脂肪を最適な部位から減らし、
逆に言えば最適量の脂肪を残します。
術前のお写真と TCBを行った直後のお写真です。
手術直後でも、傷は出来ていないことは勿論ですが、
このかたのように、内出血もほとんどの方で、出ることはございません。
ただ、この写真を見て
「あれっ?脂肪を減らすTCBだけで、膨らみの下の凹みラインも無くなってる。
だったらレディエッセの注入は要らないのでは?」
と思われる方がいらっしゃると思います。
実は 私のように丁寧に手術をして内出血は無くても、
術直後には腫れが出ているのです。
ですから、脂肪が減らされたことに加え、
腫れでその下の凹みライン・チークが盛り上がり、
あたかもふくらみだけでなく、
その下の凹みラインも治療されたかのような状態に、なっているわけです。
ここに、私がTCB-R法において、
TCB手術当日にレディエッセ注射を行わず、3週間後に行う理由があるのです。
本来あるはずの凹みラインが、腫れによって見えていない状態で、
やみくもにレディエッセを注入しても、
当初デザインした理想的なホホから目の下にかけての美しいカーブが
形成できないのです。
私のTCBの肉眼的な術後の腫れは 3,4日ですが、
組織学的に目の下・チークが落ち着き、本当の状態に落ち着くには2~3週間かかるのです。
ですから 私のレディエッセ注入はTCB手術の後3週間後に行うのです。
下の写真がTCB手術の3週後、凹みラインを見極め
ホホ~目の下にかけて理想的なカーブをレディエッセで創り出した一例です。
術前写真に比べ、目の下のふくらみ(たるみ)、またその下の凹み(くま)が改善し、
この方が自然に、素敵に若返っています。
この変化をみても解るように、目の下のふくらみを単に減らすことでなく、
ホホの内側のお肉が下がって生じる凹みを
レディエッセ注射で盛り上げることを組み合わせることによって、
多くの方の目のくま、目の下のたるみをナチュラルに治療することができるのです。
その他
よく「目の下のたるみ取りを行っても将来再発するのでは?」
というご質問を受けます。
実は、一度適切な量の脂肪を減らした方は、
再び脂肪が増えて膨らみが出てくることはほとんどありません。
「再発」と間違うのは、治療後、歳をとることによって、
ホホの内側のお肉が下がり、凹みラインが出てくることで、
「見かけのふくらみ」が再び現れるのです。
勿論、この場合、TCB手術は不要で、
これはレディエッセなどを注入することで改善出来ます。
因みに、私の患者様の半数は、一度治療をお受けになればご満足され、
追加治療はされません。
残りの半数の方は、「ハリとボリュームのあるチーク」を保つべく、
その方のペースで、たとえば一年に1度、レディエッセを注入されるのです。
まとめ
2回にわたり、目の下のくま・目の下のたるみの成因と、
私の切らない目の下のくま・目の下のたるみ治療を詳しくご説明いたしました。
要約すると
1)目のくま = 目の下の凹み → レディエッセ注射
2)目のたるみ = 目の下のふくらみ → TCB手術
3)目のたるみ+目のくま(混在型) = 目の下のふくらみ+目の下の凹み
→ TCB+レディエッセ注射 = TCB-R法
となります。
実際には、目の下のたるみ・くまが混在している患者様が多く、
TCB手術のみ、あるいはレディエッセ単独で、悩みが解決できるケースは少ないのが事実です。
特に混在型の方が、自分のくま、たるみの原因が単純に脂肪のふくらみと考え、
見かけのふくらみにだまされ、過剰の脂肪を除去(脱脂)すると、目の下が凹んでしまいます。
また、取りすぎないにしても、脂肪を減らすだけでは、
膨らみの下の凹みラインは解決できず、クマっぽい疲れた感じは無くなりません。
歳を重ねることで どのような変化がお顔に現れるかを正しく知り、
その変化を逆戻しすることができれば、その人を その人らしく 自然に若返らせる
アンチエイジングとなるはずです。
それを行う治療が TCB手術とレディエッセ注射を併せた私の「自己再生TCB-R」なのです。
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近藤惣一郎
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