無免許のアートメイク施術にご注意を︕今話題の「医療4D眉・リップアートメイク」について現役美容クリニックナースが徹底解説︕

2024年08月20日 火曜日

眉⽑やリップがとれると⼀気に⽼け顔になるアラフォー、アラフィフ世代。寝起きやランチ後の部分スッピンが露わになることで、⾃分の⽼け顔に笑えない⼈も多いはず。そんなストレスが軽減すると今話題の眉&リップアートメイクについて、現役美容クリニックナースが徹底解説します。

そもそも眉・リップアート(アートメイク)って何?

アートメイクとは、⽪膚のごく浅い層(0.02〜0.03mm程度)に染料(以下、「インク」)を注⼊し、着⾊していく施術です。⽪膚に傷をつけてインクを⼊れるため、化膿したり、アレルギーなど合併症を起こす恐れが伴います。そのため、アートメイクは医療⾏為となり、医師または看護師免許証を所持している者しか施術できません。施術者が免許保持者であることを確かめるには、アートメイクの看板を出しているお店が医療施設であること、施術者が医師または看護師であることを確認することが⼤切です。

眉のアートメイクにはいろいろな種類があります。なかでも「4D」は、1本1本の⽑並みを描き、パウダーをのせたように⾊を加えるため、出来上がりがとても⾃然です。直接⽪膚に⾊を⼊れるため、汗や⽔で落ちることはなく、お⾵呂上がりやすっぴんの時でも、メイク後と同じような顔でいることが可能です。アートメイクは刺⻘(タトゥー)とは違い、時間の経過とともに徐々に薄くなっていきます。アートメイクの持続期間は、個⼈差はあるものの平均1〜3年ほど持続します。

また、デザインは、その⼈の顔の⻩⾦⽐に合わせて眉⽑の形を調整し、美しく整った眉を作ります。眉を整えるだけで顔の印象が⼤きく変わるため、眉アートは顔のバランスを整えるために重要な役割を果たします。これまでの⼀般的な眉アートの⽅法として、眉⽑の形を整えるワックスや⽷を使⽤する「眉カット」、眉⽑にヘナや眉マスカラを塗って⾊を変える「眉染め」などがありました。しかし、いずれもカットやカラーのみで、インクを⼊れるものではないため、効果が持続するものはありませんでした。そこで、医療4Dアートメイクは、より⾃然で美しい眉を数年持続することができる、安全で画期的な技法と⾔えます。

リップアートは、リップメイクにおいて特定のデザインや⾊を描きます。リップアートには、グラデーションリップやオンブルリップ、リップラインの太さや形を変えるなど、様々なアートスタイルがあります。リップアートは、個々の唇の形や特徴を⽣かしながら、その⼈の希望に応じて、⾊や形を整えたり⼤きめに描くなど、理想に近づけた唇の⾊と形を楽しむことができます。

眉⽑アートとリップアートが⼈気な理由

メイクいらず

汗や⽔で落ちることはなく、お⾵呂上がりやすっぴんの時でも、メイク後と同じような顔でいることが可能です。万⼀の災害避難の時にも、眉がないことなどを⼼配する必要はありません。

時短になる

普段、眉の形を決められない⽅や⾃眉が薄い⽅など、忙しい朝にメイクで眉の形を整える必要がなくなります。そのままでも、またはお好きな⾊のパウダーを重ねるだけで、その⽇の眉メイクは完了です。アートメイクで⽣活の質が向上することは間違いありません。

その⼈の顔の⻩⾦⽐を元に美しい眉と、美しい唇の輪郭を描くことが可能

眉⽑やリップは、顔の中でも⽬⽴つ部位であり、アートによって⽬を引くことができます。特に眉⽑アートは顔の印象を⼤きく左右するため、形を整えるだけで顔全体が垢抜けて整った印象に変わります。メイクが苦⼿な⼈でも、⻩⾦⽐を元にしたプロのデザインで⽬元から顔全体の印象を⼤きく変えることができます。

SNSの普及によって施術者のアートメイクの仕上がりをみることができる

眉⽑アートやリップアートは、SNSやインスタグラムなどのソーシャルメディア上で⼤きく広がりました。インフルエンサーや有名⼈がアートメイクを取り⼊れている姿を⾒て、多くの⼈々が興味を持ちました。眉⽑アートやリップアートで⼈気の美容看護師も多く、インフルエンサー並にフォロワーが多い⽅もいます。仕上がりは、医療施設によってというよりも、施術者によって⼤きく変わりますので、慎重に選ぶことが⼤切です。SNSでアートメイクの仕上がりを発信している医療施設は多く、施設選びに迷ったら、SNSで仕上がりを複数⾒てみたり、アートメイクを⾏っている美容外科や⽪膚科で、カウンセリングを受けて、⾃分の理想の形などまずはご相談していただくことをおすすめいたします

メイクの幅が広がる楽しさ

眉⽑アートやリップアートを取り⼊れることで、メイクの幅が広がり、より楽しむことができます。新しいスタイルやテクニックに挑戦することで、⾃分⾃⾝を表現する楽しみや満⾜感を得ることができるため、⼈気があります。

眉⽑アートのBefore & After

リップアートのBefore & After

アートメイクを受ける時に覚えておきたいこと

施術は、塗る⿇酔を使いながら⾏います。そのため、痛みは感じにくくなっています。ただし、痛みの感じ⽅には個⼈差があります。もし、施術中に強い痛みを感じたら、施術者に伝えて、⿇酔を追加したり、⿇酔時間を⻑くおいてもらうと良いでしょう。施設によっては、局所⿇酔を⽤意しているところもあります。痛みが⼼配であれば、先にお伝えしてどのような⿇酔を使⽤していくかご相談していただくことをおすすめ致します。

インクには、酸化鉄が少なからず含まれています。⾦属であるため、⾦属アレルギーをお持ちの⽅は先にパッチテストをお受けいただきます。通常、医療アートメイクで⽤いられるインクは、この酸化鉄の量が微量であるため、MRIなどの検査も問題なくお受けいただけます。ただし、施設によって、インクが異なりますので、事前にアートメイク後に検査等⽀障がないか、確認していただくことをおすすめ致します。

施術時間は、初回はご説明からデザインまで時間をかけて⾏いますので、全体で3〜4時間かかります。時間に余裕をもってご来院ください。施術では、⾃分の理想とする形をある程度伝えることも⼤切です。顔に合わせた⻩⾦⽐をとったとしても、それが⾃然であったり、美しく⾒えるとは限りません。⼈の顔は⾃然な左右差があるため、眉の形が完全な左右対称になると違和感を⽣じることが少なくないか
らです。そこで、施術者は⻩⾦⽐をとりながら、その⼈の左右差に合わせてデザインを調整します。その後、太さ、左右の⾼さ、眉頭の始まりの位置、眉⼭の⾼さ、眉尻の終わりの位置を必ず⼀緒に確かめて、気になるところがあれば、お伝えするようにしましょう。

また、基本的には、眉は本来のご⾃⾝の眉の位置に合わせて描かれます。筋⾁の左右差による眉の⾼さの違いや上瞼のたるみなどは、通常アートメイクで修正することはありません。他の施術、例えば、筋⾁の動きはボトックスで調整したり、上瞼のたるみが気になる場合は上瞼のたるみとりが適している場合もあります

無免許のアートメイクのトラブルを未然に防ぐために

アートメイク施術当⽇に希望を細かく伝えたとしても、アートメイクに出来ることと出来ないことがあります。SNSの情報だけに頼らず、事前に医師や専⾨スタッフのカウンセリングを受けて、ご⾃⾝の希望を細かく伝えて可能かどうか確認するなどしてから、慎重に決定していただくくことをおすすめします。

近藤惣⼀郎医師プロフィール

医学博⼠(京都⼤学⼤学院) | ⽇本美容外科学会(JSAS)専⾨医 | ⽇本抗加齢医学会会員 | ⽇本脳神経外科学会専⾨医・評議員

京都⼤学卒業後、くも膜下出⾎や脳卒中の外科治療を専⾨に20年、44歳まで脳外科専⾨医として活動。その後、脳外科医として培った知識、技術、経験を活かし、病気では無い患者様の⾝体、顔の悩みを治すことを⽣涯のミッションと考え美容外科医に転⾝。現在、医療法⼈社団理事⻑、美容外科クリニック院⻑を務める傍ら、テレビや雑誌に多数出演。プロの釣り師としても活躍中。

東京本院:SOグレイスクリニック御殿⼭(美容外科)
所在地〒141-0001 東京都品川区北品川5-16-25
最寄駅JR線品川駅・⼤崎駅(徒歩10〜15分)、京急線北品川駅(徒歩10分)
⼤阪院:SOグレイスクリニック⼤阪(美容外科)
所在地〒564-0063 ⼤阪府吹⽥市江坂町1丁⽬13-48 HF江坂ビルディング2F
最寄駅⼤阪市営地下鉄御堂筋線・北⼤阪急⾏、南北線江坂駅(出⼝1から徒歩4分)